今週の週刊エコノミストの特集「テレビの憂鬱」は、とても面白かった。日本のテレビ局がビジネスモデルの大きな転換を迫られていることはネットブーム以来長らく論じられてきたことだが、テレビ局の対応策はまだまだ本腰とはいえないような施策ばかりである。
日本でもインターネット広告が、とうとう雑誌広告の市場規模を抜いたとの報道があったが、ある広告会社の調査によれば、スウェーデンでは今年中にインターネット広告市場がテレビ広告市場を追い抜き、英国とデンマークでも同じことが起きる可能性が高いという。日本においても近い将来には当然起こりうるシナリオであろう。
日本のテレビ局による消極的かつ受動的な通信・放送融合の取組みに対して、米国のテレビ局はかなりプロアクティブに動いているようだ。ネットや携帯、さらに「アウト・オブ・ホーム」と呼ばれる、スタジアムやモール、病院、学校、バー、ガソリンスタンドなどにおかれるディスプレーにも、コンテンツを積極的に供給しているというのだ。
様々なメディアや端末に自らのコンテンツを提供し、より多くの消費者にコンテンツを触れさせることで、広告効果を高めるとともにテレビ放送に消費者を呼び戻そうという思惑のようだ。非常に興味深い取組みである。米国企業がいかに消費者本位で、ビジネス環境の変化への対応に敏感かが見てとれる。一方で、日本のテレビ局はまさに官僚そのもの。既得権益の維持しか考えない、ぬるま湯の中でじっとしている蛙である。
そんな日本でも期待できるサービスがローンチされた。NTTによるNext Generation Networkである。高速インターネットやIP電話、テレビ電話などの一括利用が可能となるようだ。NTTとしては、「電話が誕生して以来130年ぶりの大改革」という肝いりで展開していく事業のようで、ひとりのユーザーとしてとても楽しみである。
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