2008/02/21

経営は精神力

昨日、冨山和彦氏の講演を聞く機会があった。主要なテーマは経営トップの資質。冨山さんの長い企業再生経験の中で培われたご意見をお伺いした。


東大法学部、司法試験合格、ボストンコンサルティング勤務、CDI設立、スタンフォードMBAという同氏のこれまでの略歴を見ると、否が応でもエリートの中のエリートとしてみてしまう。しかしながら冨山氏は、そのイメージを一瞬にして壊す。経営はそんな甘いものではない、MBAだとか会計士だとか弁護士だとか、そういう肩書きや権威ももちろん大切だが、最後は強靭な精神力があるかどうかだとするその主張には重みがあった。べらんめえ口調、ぶっちゃけトークで会場を湧かす同氏の姿に、真の再生請負人の風格と品格をしっかりと感じとることができた。ある意味では泥臭く、生々しいともいえるが、それが経営の本質なのだろう。


人間はみな弱いものだ。ひとりでは生きてはいけない。しかしながら、経営トップはそのなかにあって、他人よりもタフな精神力がなければ務まらない。冨山氏の言葉を借りれば、いろいろなしがらみに挟まれながらジレンマに陥り、のたうちまるような修羅場において、いかに冷静かつ沈着に自分で考え、判断を下せるか、これが経営者を図るものさしだ。組織や集団にはびこる異様な空気を推し切り、KYといわれようが何をされようが自分の頭で判断をすること。並大抵の精神力ではできない。


多くの企業の業績不振や不祥事の原因の根底には、KYであることを糾弾する日本人社会特有の文化にあるという冨山氏の主張にはとても同調する。模範回答を追い求めてしまう日本人は、間違いを犯すことをおそれ、自分で考えるよりも空気を読むことに勤しむ。それが集団としての決断を遅らせ、企業を致命的な状況に追い込む。

20代はカス、30代だってまだまだ勉強の世代、冨山氏の言葉が身にしみた。

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